八重歯への日本とアメリカでのイメージの違い

日本ではチャームポイントとして好まれることが多い、「八重歯」。

八重歯を持つ人気芸能人も多く、一度はテレビで目にしたことがあるのではないでしょうか。
また近年では、「付け八重歯」なるものまで登場し、10代の女性を中心に人気を得ています。

しかし、日本では可愛いとされる八重歯が、アメリカではマイナスなイメージを持たれる場合が多いことをご存知でしょうか?

八重歯とは? 八重歯の原因

八重歯とは、犬歯(前歯から数えて左右ともそれぞれ3つ目の歯)が歯列からはみ出し、牙のように突き出てしまった状態や、ほかの歯に重なるように生えてしまった状態を指します。

八重歯の原因は、ほかの歯に比べて生えるのが遅い犬歯が、まれに別の場所から生えてしまうためです。
乳歯から永久歯に生え変わるとき、犬歯が本来生えるべき場所にスペースがなかったときに起こります。
その結果、犬歯が歯列からずれてはみ出したために八重歯になるのです。

ほかの歯に比べ、高い確率で犬歯が八重歯になりやすいため「八重歯=犬歯」のイメージが定着しています。
しかし実は犬歯でなくとも、生えている位置に異常がある歯は総じて八重歯と呼びます。

あごが小さい方は歯の生えるスペースが狭い場合が多く、特に八重歯になりやすいといわれています。

八重歯への日本とアメリカや諸外国でのイメージ

日本の場合

日本では、八重歯は幼さの象徴としてや、笑顔のアクセントやチャームポイントとして、好意的なイメージを持たれることが多いです。

近年では、ハロウィンやコスプレイベントで八重歯のおもちゃを装着し、ファッションとして楽しむ方が増えてきています。
さらに一部のクリニックでは、「付け八重歯」なる人口歯を付ける治療も登場しています。

八重歯に対して好意的なイメージを持つ日本人が多い理由は、日本人の伝統的な美的感覚によるものという諸説があります。

日本では古来より、「わび・さび」という不完全なものに美しさを見出す伝統が受け継がれてきました。
そして八重歯もまた、日本人の美的感覚に当てはまっているのではないかといわれています。

アメリカ・諸外国の場合

アメリカ・諸外国の場合

アメリカでの八重歯は、ドラキュラや、キリストと敵対する悪魔のイメージが強く、不吉だとされています。
また多くのアメリカ人が話す英語は、八重歯をはじめ歯並びが悪いと正しい発音がしづらく、生活をする上で不利になってしまいます。

さらにアメリカは、日本以上に歯の矯正が盛んな国です。
子供のころから矯正をすることが当然であり、ステータスとされる習慣があるため、「八重歯が可愛い」という日本人の感覚は理解されづらいといわれています。

しかし、最近では日本のアニメの影響で、八重歯のおもちゃを付けてコスプレを楽しむアメリカ人も増えているようです。

アメリカと同様の理由で、キリスト教徒が多い国や英語圏の国でも、やはり八重歯はネガティブなものというイメージを持たれています。
ほかに台湾や韓国、特に中国では、八重歯は虎の牙をイメージされることが多く、よいイメージを持たれていないようです。

八重歯は矯正すべき?

八重歯は必ずしも「矯正しなくてはならない」ものではありません。
しかし、八重歯は歯並びの悪い「不正咬合」の一種でもあります。

歯が重なっていることから、しっかりと歯磨きができず虫歯や歯周病のリスクが高まる原因となることも。
また、八重歯によって口腔内が傷付き口内炎になってしまう場合もあります。

歯の健康を気にする方や、八重歯によって口内炎がよくできる方、海外の方と接することの多い方、海外への長期滞在や移住などを検討されている方などは、八重歯の矯正を検討されてみても良いかもしれません。
まずは現在の八重歯の状態を見てもらうためにも、歯科医師に相談してみることをおすすめします。